2024/6/8
奥日光の名瀑。
赤岩滝は7段140mの巨大な滝で、貫禄があってとても格好良い。
登攀は概ね快適。
1〜3段目は気付いたら登ってしまっている人がほとんどだと思われる。そのくらい簡単に超えられる。
核心と言われる4段目は、登攀ラインによって大きく印象が変わると思う。
水線から離れて巻き気味に登るか、残置に導かれて登るか、滝が見える位置をキープして登るか。
僕は滝が見える位置をキープして登るラインを選んだが、ここは残置もなく、支点もほとんど取れない壁だった。一箇所アブミを使って乗越して、そこから先は5mくらいランナウトする。ハーケンが決まりそうなところまで登ると、残置に先を越されて打てる場所が無いので、結局残置に頼らなくてはならなくなってしまった。そのまま残置に導かれて登ると、落口にダイレクトに出られた。
次の5段目は濡れたくなければ壁を登るも良し、水線ど真ん中に突っ込んでも良しで、自由なラインで快適に登れる。
今回は水線に突っ込んだが、水がかなり冷たく、その上ウェットスーツをなぜか着て来なかったので、この後の登攀にかなり影響を及ぼした。
6段目はヌルヌルのスラブ。タワシがあれば問題なく登れるが、支点は取りづらい。
寒くて体の動きが悪くなっていた上に支点を取っていなかったので、抜口は緊張した。
7段目は落差も高くなく、落ちても下は釜なので安心して登れる。
寒いのと、時間も押していて、早く抜けたかったので、ロープとギアをしまって素早く超えた。
下山は右岸の尾根から適当に巻き下れば、滝の下へと戻れる。
西ノ湖入口の終電は16時29分。余裕で間に合わないので、赤沼まで歩いて帰った。
今回は朝仕事をしてから向かったので、スタートが遅く、時間に追われながらの登攀になってしまったので、正直あまり楽しめなかった。
4段目の取り付きでロープを落としてしまって30分くらいロスしたり(末端は繋いでたので、懸垂して回収できた。)、ウェットスーツを着て来なかったりと、変なミスが重なってしまったせいで、予定よりも時間がかかったてしまった。
やはり、沢登りは余裕を持った計画が大切だ。安全のためというのもあるが、何より時間に追われながらだと最大限楽しめない。それが身に沁みてわかった1日だった。
新緑の森の中をアプローチ。
赤岩滝1〜4段目。
3段目上から見た4段目。
4段目登攀途中。
水線には顕著なクラックが見えた。
5段目。
どこでも快適に登れる。
6段目。
ヌメリに注意。
7段目。
綺麗な形。
6〜7段目の間はゴルジュになっていて格好良い。
初めて描く遡行図。
ここに行ってから2週間後に書いた。
◎アプローチ
赤沼車庫(東武バス)から低公害バスに乗って西ノ湖入口のバス停まで行き、そこから1時間ほど林道と踏み跡を辿って歩けば滝下へと行ける。
赤沼車庫から西ノ湖入口まではマイカー規制区間なので、低公害バス、自転車、徒歩の三択になる。
◎コースタイム
西ノ湖入口 11:07
〜赤岩滝下 12:00
〜赤岩滝上 16:00
〜西ノ湖入口 17:00
メンバー:リュウスケ(記)