2024/5/14
とてつもない渓谷なのは間違い無い。しかし、わざわざ沢登りで来るような場所ではないというのが正直な感想だ。
華厳ノ滝が登攀できるような代物ではないのもあるが、何より人の手が入り過ぎていることが大きい。
険しい谷底にも堰堤と作業道があり、「華厳滝エレベーター」というのもあって、有料だが崖の途中にある展望台にアクセスできる。それがあるせいで、華厳ノ滝の釜へ行こうものなら、観光客の前に晒し上げられる。
何より残念だったのは、華厳ノ滝の上流で取水されているということだ。
昨日は丸一日しっかりと雨が降っていたのに、滝の水量は少なく、レースのカーテンのように風になびく程度のものだった。
期待していただけに、愚痴が止まらない。
悪いところばかり挙げているが、もちろん良いところもある。
まずは、涅槃ノ滝。この滝は「華厳滝エレベーター」で行ける展望台の真下にあって、展望台からはほとんど見えない。高さは20mくらいで、取水はされておらず、凄まじい水量を落とす豪快な直瀑だ。
あと、華厳ノ滝は思ったより小さく巻けるのも良い点だ。地形図を見る限り、かなり下流まで戻って巻くしかないかと思っていたが、脆い岩壁にも逞しく木は生えていて、垂直木登りをすれば、涅槃ノ滝の上くらいから巻ける。
それにしても、凄い地形をしているだけに色々と残念だった。やはり、由緒正しき観光地でダサい沢装備に身を包むのは間違っているらしい。
バス停中禅寺温泉からスタート。
左岸から下降。
なぜ上流からわざわざ下降しているかというと、私が今上流に住んでいるからだ。
ちょっとしたゴルジュが出てきて、下降は案外時間がかかった。
水力発電所のところで谷底に降りる。
ここから白雲滝のところまで、しっかりとした道が敷かれていた。
側壁はかなり厳つい。
白雲滝。
伏流水が絶えず溢れ出していて凄まじい水量で、日光の自然の豊かさを感じられた。
涅槃ノ滝。
大水量の素晴らしい滝。この滝はここに降りてこないと見られない。
奥の華厳ノ滝との荒々しい共演を見たかった、、、。
巻き途中、観瀑台が真横に。
観光客の多さにビビり、華厳ノ滝の下には行けなかった。
青空と男体山と華厳ノ滝。
水が少ないのが本当に惜しい。
華厳ノ滝落口より。
やはり、地形は凄まじい。
無料観瀑台から見た華厳ノ滝。
水が少なすぎて腹が立ってくる。
【追記】
知り合いから教えてもらったが、華厳ノ滝は登られているらしい。
滝下に行ってないので何とも言えないが、遠目では無理と思っていたので、驚きと悔しさを痛感。凄いと認める他ない。
メンバー:リュウスケ(記)