LIFE LOG(紀伊半島彷徨クラブ)

紀 伊 半 島 彷 徨 ク ラ ブ

紀伊半島を中心に谷底を彷徨う

奥美濃川浦谷支流小ツゲ谷

ゴルジュの奥に人知れず流れていた

奥美濃の秘瀑

 

 

毎年来ている海ノ溝谷。ゴルジュトレーニングには討手つけの谷だが今日は生憎の増水で、あえなく転戦。突っ込んでてもおもろかったかも知れないが。

テキトーに近いからの理由で選んだ小ツゲ谷。名前もパッとしないし、地形図も平凡。

まさかあんなドラマチックな展開が待っていようとは思いもしなかった。

 

入口から、河原。というか永遠に河原。

たまにお茶を濁す程度にナメが出でくる。

 

地形図で唯一崖記号の蛇行している部分は、壁は勃っているが相変わらずの河原ゴーロ。

これはハズレだ。とみんな思っていたに違いない。

少し進むと、流木の詰まったCSで足止め。

なんか登れそうに見えたので、リュウスケを煽って登らせて見る。すぐに詰んでいた。

全員右岸巻きで見下す。

 

この辺りから側壁が高くなり、何やらゴルジュな雰囲気に。

すると目の前に突如滝が立ちはだかる。

鎧滝

巻くのも厳しそうで、水線右が登れそうってことでリュウスケリード。外傾スタンスにヌルヌル細かいホールド、ワンポイントスカイフックアブミで落ち着いて登るリュウスケ。

沢ヤ1年生、どこまで強くなるのやら~

頼もしい限りです。ちなみに水線を行くとフリーで行けます。読みが甘いな。

下山後知ったが、この滝までの記録はネットにありました。

 

続く滝はリョウがリード

水圧が強く水線は断念、左のクラックから大開脚で右の小さいスタンスに移るのが悪い。上部はステミングで水流を跨いで突破。

身体能力は抜群のリョウ。支点取りがもっと上手くなれば更に強くなれるだろう。

 

振り返れば見事なV字峡

 

更に30m程の滝、念の為ロープを出す

 

30m滝上の8m滝を越えると、奥に大きな滝が見えてきた。

 

2段80m?くらいか。

ドーム状の壁が聳える。

登れそうだったが、時間もギアも足りないので右岸巻き。

リョウの絶妙な巻きラインで無事落ち口へ。

最後は激藪を詰めて、薄い踏み跡を辿って林道へ下山。

 

自分はつくづく悪運が強いと思います。

転戦先てテキトーに選んだ谷がまさかこんな素晴らしい内容だったとは。

鎧滝より上は奥美濃の空白部分?自分達が最初かも知れません。

こんな藪山にもまだまだロマンはあるものですね。

 

2023.7.9    

メンバー 野村さん、ダイソン、ユウタ

二村、リョウ、リュウスケ、わんこ(記)